若い頃からずっと、南の島が好きだった。それでハワイやグアム島などに行ったことは、別の記事に書いているが、60歳近くになるまで、屋久島や沖縄などに観光旅行に行ったことはなかった。
夜、眠れない時に、私の故郷である長崎県松浦市福島町周辺の海域をヨットなどで回るシーンを思い描くことが多かった。もう一つのシーンが、鹿児島港からフェリーに乗って、島々を巡りながら南へと旅するシーンだ。
そんなこともあったり、テレビで屋久島の縄文杉の紹介を観たりして、屋久島は第一番に行きたい場所だった。当時の仕事の関係から、年度末は時間が取れず、ゴールデンウィークは混むので、4月の中旬~下旬が休みが取れれば最適だ。60歳近くになれば休みも少し取りやすくなっていたかも知れない。それと、この時期になると、南へ行けば、太陽が高くなり日中は明るく、気温も高くなる。春から夏へ一気に進む感覚が味わえる。
―――前置きが長くなったが、2010年の4月、初めて念願の屋久島を訪問することができた。
初めてだったので、ガイドブックで調べて、空港近くでレンタカーを借りて、反時計回りにの西部林道を回って、予約した「屋久島いわさきホテル」に向かうこととした。
1)西部林道
途中、志戸子カジュマル公園、布引の滝、ウミガメの産卵地として有名な永田いなか浜などを見学しながら、あまり車も通らない「西部林道」へ入っていった。
驚いたのは、直ぐ、「鹿」と「猿」に出会ったことだ。ガイドブックを読んでいたので分かったつもりでいたが、車から近いところに、たくさんの「鹿」と「猿」が見られたことに感激した。
西部林道の道は狭かったが、何とかホテルまで辿り着いた。




2)屋久島いわさきホテル
滞在した「屋久島いわさきホテル」は、素晴らしいロケーションに位置しており、広い庭、部屋やレストランからの眺め、温泉風呂、食事など、すべて良かった。
この後、2回目、3回目と屋久島を訪れることになったが、3回ともホテルは、このホテルを利用した。
ホテルの詳細な紹介は省略するが、エントランスの様子とレストランからの眺めを示す。このレストランから眺められる「モッチョム岳」に2回目に登山することになる(2回目の記事も読んでいただきたい)。


3)ヤクスギランド
今回の旅の最大の目的は、「屋久杉」を見ることだった。縄文杉が有名だが、縄文杉を見るためには本格的な登山になるのであきらめていた。ガイドブックでは、「ヤクスギランド」でも「屋久杉」が見られるということであったので、半信半疑(縄文杉以外の屋久杉のことはよくは知らなかった)で向かった。
予想に反して、素晴らしい場所だった。様々な大きい、しかも特徴の異なる「屋久杉」をたくさん見ることができた。「屋久杉」の他、「ヒメシャラ」の大木とその樹皮の美しさに感激した。
また、ランド内を流れる渓谷も美しかった。九州内でも様々な森林を見てきたつもりであるが、このような景観は初めてであった。




4)紀元杉と白谷雲水峡そして危機一髪
ヤクスギランド以外にも、車で行ける場所にあるという「紀元杉」を見に行った。道路から直ぐ下りた位置にあり、手軽に見ることができたが、大木の様子は素晴らしかった。
最終日、午後の飛行で福岡へと帰る前に、「もののけ姫」の舞台のモデルとされる「白谷雲水峡」を訪れた。そこまでの道路はそこまで狭くはなかったが、曲がりくねっていたり、道路上部に木々が多い被さっているような場所もあり、レンタカーのライト点灯が必要だった。
渓谷、屋久杉、ヒメシャラの大木など十分、楽しめた。




さて、白谷雲水峡の見学を終えて、帰りの飛行機に乗るためにレンタカーを返却する手順だけが残り、これまで何事もなく旅を楽しむことができた。車の戻り、エンジンを掛けようとすると掛からない。最初は何が原因か分からなかったが、ライトを消すのを忘れていたのだった。
どうしよう?!?
飛行機の時間までには少し余裕があったので、レンタカー会社にアドバイスを頼もうと電話したが、圏外だった。次に公園の事務所を訪ねたが、事務所の人が不在だった。段々、時間を経って来て焦ってもきた。連れ合いが横から何か言っているが頭に入らない。
そうしていると、困っているのを分かった近くの車の人が助けてくれた。車からバッテリーコードを取り出し、チャージしてくれたのだ。本当に助けられた。
この経験から車のライトの消灯には特に注意するようになった。もし、飛行機に乗り遅れていたら職場の人達に迷惑を掛けるところだった。
運よく、最悪の事態は避けられた。皆さん、ご用心ください。
ーーーと言っているが、2回目の屋久島でも危機一髪の出来事があった。次回もぜひ読んでください。